漬物特集2024
2023年の漬物生産量は前年を下回ったが、出荷金額は値上げの効果で前年比1.4%増の3653億円だった。新型コロナウイルス感染症の位置付けが変わり、国内の人流とインバウンド需要の増大による外食や観光土産向けの業務用製品が回復傾向にある。(志賀愛美)
-
◆漬物特集:安全・安心・安定供給を コスト対応も急務
農産加工 2024.07.062023年の漬物生産量は前年を下回ったが、出荷金額は値上げの効果で前年比1.4%増の3653億円だった。新型コロナウイルス感染症の位置付けが変わり、国内の人流とインバウンド需要の増大による外食や観光土産向けの業務用製品が回復傾向にある。値上げにより売…続きを読む
-
漬物特集:有力専業卸トップインタビュー 需要喚起の戦略図る
農産加工 2024.07.06漬物業界では、値上げにより増収で着地したところが多い。しかし原材料費や人件費、配送費、資材費、光熱費に長期化する円安などコスト上昇に歯止めが掛からず、価格転嫁が引き続き課題となっている。天候不順の影響で原料の安定確保も懸念の一つ。物価高で消費者の節約…続きを読む
-
漬物特集:東京中央漬物・齋藤正久社長 季節商材としての見直しを
農産加工 2024.07.06◇有力専業卸トップインタビュー 昨年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが変わり、インバウンド需要で業界がにぎわっている。東京中央漬物の齋藤正久社長によると、海外から日本食への注目が集まり、伝統文化への評価・関心が経済の支えにもつな…続きを読む
-
漬物特集:ダイニチ食品・磯貝幸弘社長 地域貢献軸に独自価値向上
農産加工 2024.07.06◇有力専業卸トップインタビュー 愛知県東海市のダイニチ食品は長年にわたって卸売業を手掛け、業界に影響を与え続けている。昨年、物流センターを刷新。2024年問題に対してカテゴリーを超えた配送便の集約化に着手した。今後、受発注や配送の分野でのAI活用を…続きを読む
-
漬物特集:兵漬兵庫食品・堺智洋社長 売れる商品作りで収益拡大
農産加工 2024.07.06◇有力専業卸トップインタビュー 神戸市兵庫区に本社を構え、漬物と味噌の専門卸として地域の食文化を支える兵漬兵庫食品。78期目の今期は、時代のニーズをとらえた“売れる商品”作りで収益機会の拡大を目指す。「賞味期限の長さや製造現場における歩留まり率など…続きを読む
-
漬物特集:23年国内生産量 上昇にブレーキで2.3%減 円安・物価高で供給懸…
農産加工 2024.07.06食品需給研究センターの「食品製造業の生産動向」によると「野菜・果実漬物」の2023年生産量は80万1963t(前年比2.3%減)と、2018年から続く上昇傾向にブレーキがかかる結果となった。異常気象の影響で多数の被害が全国各地で発生し、原料調達の苦心…続きを読む
-
漬物特集:梅=全国的不作に 新たな農業モデルを
農産加工 2024.07.06今年の梅は全国的な不作に見舞われている。国内収穫量の6割以上を占める和歌山県では、暖冬、降ひょう、害虫、台風など複数の要因が重なり、大不作とされた2020年を下回る見込みとなっている。異常気象の発生頻度は各地で増加傾向にあり、今後さらに収量の不安定化…続きを読む
-
漬物特集:キムチ=反動減から回復も課題多数
農産加工 2024.07.0623年の国産キムチ生産量および、韓国産キムチの対日輸出量は双方が伸長し、供給量が増加した。23年の国産キムチ生産量と、韓国産キムチの対日輸出量を合計すると前年比約2.9%増の21万3319tになる。国内のキムチ全体の供給量に占める韓国産は約9.4%と…続きを読む
-
漬物特集:主婦300人アンケート ニーズとらえて支持されるキムチ
農産加工 2024.07.06◇漬物首都圏・中部圏・近畿圏主婦300人アンケート 日本食糧新聞社では毎年、漬物に関する消費者アンケートを実施し、その消費動向と意識変化を調査している。今年もネット調査会社マクロミルの協力を得て、6月に首都圏、中部圏、近畿圏の主婦300人、20~7…続きを読む
-
漬物特集:主婦300人アンケート・世代比較=若年層…価格の安さ重視、高齢層……
農産加工 2024.07.06◇漬物首都圏・中部圏・近畿圏主婦300人アンケート 「若者の漬物離れ」といわれて久しいが、実際は“離れる”以前に「漬物を食べたことがない、知らない」というケースも多い。食の多様化は、世代間にどのような変化をもたらしているのか。漬物に対する世代間の価…続きを読む
-
漬物特集:主婦300人アンケート・地域比較=首都圏…安全性、中部圏…価格重視…
農産加工 2024.07.06◇漬物首都圏・中部圏・近畿圏主婦300人アンケート 地場産品である漬物の特性に着目し、回答者の嗜好性(しこうせい)の地域差における変化を分析した。その結果、首都圏は価格よりも安全性を重視する傾向にあり、中部圏は安全性に配慮しつつも価格をより重視する…続きを読む
-
漬物特集:各団体が総会開催 新年度スタート
農産加工 2024.07.06漬物業界では、各都府県・各地域ブロックごとに業界団体があり、さまざまに活動している。全日本漬物協同組合連合会のほか、日本漬物産業同友会、関東漬物協議会、関西漬物協会、東京都漬物事業協同組合青年部会、新潟県漬物工業協同組合、和歌山県漬物組合連合会、秋本…続きを読む
-
漬物特集:全日本漬物協同組合連合会 新価値生み出す商品を創造
農産加工 2024.07.06全日本漬物協同組合連合会(全漬連)は5月30日、明治記念館(東京都港区)で24年度通常総会を開催した。 冒頭のあいさつで、中園雅治全漬連会長は「価値を新たに生み出す商品を創造する各社の努力が必要だ。今年は実行に移す年だと位置付けている。関係する予算…続きを読む
-
漬物特集:日本漬物産業同友会 積極的に参加して情報交換
農産加工 2024.07.06日本漬物産業同友会は5月31日、24年度通常総会を東京都内で開催した。漬物業界での若手の人材育成を目的に情報交換や勉強会の場として18年に設立した同会は今年で7年目に入る。遠藤栄一会長(遠藤食品)はこれまで続いたことに感謝を述べ、「為替で厳しい状況で…続きを読む
-
漬物特集:関東漬物協議会 70周年で記念式典、祝賀会を開催
農産加工 2024.07.06関東漬物協議会(関漬協)は12日、24年度通常総会後、創立70周年記念式典および記念祝賀会を開催した。 秋本大典会長は冒頭のあいさつで昭和29年創立以来の歴史を振り返った。漬物製造管理士資格試験制度の実施や「漬物グランプリ」の開催応援、衛生管理の手…続きを読む
-
漬物特集:関西漬物協会 宗鏡寺修復支援に取り組み
農産加工 2024.07.06関西漬物協会は、第72期定時総会を広島県広島市の郷土料理店「八雲」で6月に開催した。今期の事業計画案には、安全衛生講習会の開催、漬物製造管理士技能実習評価試験・外国人技能実習評価試験などを挙げ、過半数の賛成をもって可決された。 沢庵和尚ゆかりの寺で…続きを読む
-
漬物特集:東京都漬物事業協同組合 マンパワー不足改善の糸口を
農産加工 2024.07.06東京都漬物事業協同組合(東漬協)青年部会は27日、2024年度通常総会を開催した。冒頭、籠島正雄部長(新進社長)は「青年部全国大会の次の開催候補地に東京都が強く推されている。年々各青年部で所属人数が減少し親会に吸収されるところもある中で、全国大会の負…続きを読む
-
漬物特集:新潟県漬物工業協同組合 フリーズドライ漬物製品化
農産加工 2024.07.06新潟県漬物工業協同組合は5月20日、新潟グランドホテル(新潟市中央区)で総会を開催。新年度の予算案・事業案など可決承認した。前年度から新潟県食品研究センターと開発に着手し、2月に開催された「にいがた酒の陣」で試作品がお披露目となった「フリーズドライ漬…続きを読む
-
漬物特集:和歌山県漬物組合連合会 業界全体連携で難局を打開
農産加工 2024.07.06和歌山県漬物組合連合会は、第64回通常総会を和歌山市内のダイワロイネットホテル和歌山で5月に開催した。議案審議では23年度事業報告と収支決算、24年度事業報告案と収支予算案などが審議・承認された。 中田吉昭理事長(中田食品社長)は「コロナ禍が落ち着…続きを読む
-
漬物特集:秋本会 秋本善明社長が新代表理事
農産加工 2024.07.06秋本会は4月24日、第54回秋本会定期総会を東京都渋谷区で開催した。全会員数68社のうち60社が出席、8社が委任状出席し、議案はすべて承認された。役員改選では新顧問に秋本大典代表理事が、新代表理事には秋本善明会計理事(同社社長)が着任。空席となった会…続きを読む
-
漬物特集:秋本食品 「第44回全国漬物・惣菜展示見本市」開催
農産加工 2024.07.06●「漬物からワクワクする食卓を」 秋本食品は6月11~12日、秋冬向け商品を提案する展示商談会「第44回全国漬物・惣菜展示見本市」を東京流通センター(東京都大田区)で開催した。今年は「漬物からワクワクする食卓を」をテーマに、既存商品や新商品、足元の…続きを読む
-
漬物特集:新進 創業130周年に「新進漬」復活
農産加工 2024.07.06新進は5月24日に迎えた創業130周年を記念し、1980年代に販売していた「新進漬」を復活させた。「食彩ぷらす特級福神漬100g」のパッケージを原点に当たる「しんしん漬」デザインに変更し、20g増量した「復刻デザイン 特級新進漬」として予定数終了まで…続きを読む
-
漬物特集:ピックルスコーポレーション 三島のゆかりとコラボ第2弾
農産加工 2024.07.06ピックルスコーポレーションの23年度売上げ(24年2月期)は前年を上回って着地した。キムチ・惣菜カテゴリーが伸長した一方、浅漬けの苦戦が続いている。調味料や料理の具材として需要のあるキムチと比較すると、嗜好(しこう)性が強くコメ食の副菜として競合も多…続きを読む
-
漬物特集:東海漬物 新たな切り口で新ブランドを
農産加工 2024.07.06東海漬物は、新たな切り口から漬物市場での新ブランド確立を目指している。3月から関東エリア限定で「野菜そうざい」シリーズを新発売した。アイテムは「うま塩あんかけ白菜漬」と「ねぎ塩だれきゃべつ漬」の2品。後者は4月に開催した「漬物グランプリ2024」で浅…続きを読む
-
漬物特集:やまう 定番の信頼応え安定提供目指す
農産加工 2024.07.06古漬を主軸に展開するやまうは「漬物が二極分化しつつある」と指摘する。原料や光熱費などの高騰が続くシビアな状況で各社が価格改定を進める中、安価の商品か、高くても品質の良い商品か、需要面でも二極化しているという。同社は価格転嫁や量目変更を実施しており、販…続きを読む
-
漬物特集:遠藤食品 準GP受賞機にパッケージ変更
農産加工 2024.07.06遠藤食品は4月に開催した「漬物グランプリ2024」で、機能性表示食品の「国産 しょうがフレーク」が本漬け部門準グランプリを受賞した。これを受け、準グランプリ受賞・モンドセレクション金賞受賞・機能性表示食品認定のマーク3点を掲載するパッケージ変更を予定…続きを読む
-
漬物特集:山本食品工業 安全・安心に商品磨き上げる
農産加工 2024.07.06「うまさと健康を食べる」を理念に、ラッキョウ、ショウガ、ニンニクの3本柱で展開する山本食品工業は今期(24年9月期)、特にラッキョウとショウガの酢漬け類が順調に推移している。「国産紅しょうが」や「国産らっきょう」など国内原料を使用した商品も扱っており…続きを読む
-
漬物特集:秋本食品 プチカップ拡充で浅漬け強化
農産加工 2024.07.06秋本食品は昨年、看板商品「王道キムチ」の発売20周年を記念し、増量キャンペーンや「大辛」の販売などの販促を1年を通して実施し認知度を上げた。今年の新商品では浅漬けを強化する。 プチカップシリーズからは、新商品「おつまみ白菜」「紅白なますゆず入り」「…続きを読む
-
漬物特集:三幸 「至福のめし友」リニューアル
農産加工 2024.07.06三幸の24年9月期は、原料高騰など逆風の中でも販売は堅調で増収増益で着地する見込みだ。ご飯に合う惣菜系の「至福のめし友」シリーズなど好調でけん引。おつまみ需要の高まる時期に合わせて効果的な販促など仕掛けを作ったことが奏功した。コロナ禍による行動制限も…続きを読む
-
漬物特集:ヤマキ食品 梅しそ風味に消費者から支持
農産加工 2024.07.06新潟市西部、赤塚地域の大根を主原料にたくあん漬や味噌漬、醤油漬などを製造販売するヤマキ食品の24年8月期は、原料となる地元産大根の出荷量が予定に届かなかったこともあり、減収で着地する見込みだ。また、価格改定の影響も見られた。来期も地元産大根の供給が不…続きを読む
-
漬物特集:中田食品 深刻な梅不作、商品供給に注力
農産加工 2024.07.06紀州梅干しトップメーカーの中田食品は、梅の不作による供給リスク最小化を今期の重点施策とする。中田吉昭中田食品代表取締役社長は「今年の梅は、私が知る限りで過去最悪のでき。例年の3割ほどの収穫量となりそうだ」と厳しい表情を見せるとともに、「需給バランスを…続きを読む
-
漬物特集:岩下食品 祝い事向けアイテムなど提案
農産加工 2024.07.06岩下食品は2月20日に「岩下の新生姜 華やかお寿司の素」を新発売した。「岩下の新生姜」のみじん切りに白ごまを加えた寿司の素で、ご飯に液ごと混ぜるとほんのりとしたピンク色のいなり寿司やちらし寿司ができる。同社はひな祭りや花見など祝い事向けアイテムとして…続きを読む
-
漬物特集:三輝 切って食べる新鮮な味をPR
農産加工 2024.07.06韓国産キムチ輸入会社の三輝は、「サンキ ポギキムチ」を3月から販売している。味の評価が高く、反応は好調。「ポギキムチ」とは切っていない白菜キムチを意味し、1枚1枚の白菜に丁寧に薬念(ヤンニョム)をすり込んで作られている。薬味の浸透が通常の市販キムチと…続きを読む
-
漬物特集:塩事業センター 漬物用の需要を喚起へ
農産加工 2024.07.06●家庭で作る層 60代以上は7割、30代で3割弱に 塩事業センターが3年に1度実施している「家庭用塩の消費実態に関する調査」(2021年調査実施)によると、60代以上で漬物を(1)よく作る層は29.1%(2)時々作る層は39.7%--と年代全体の約…続きを読む
-
漬物特集:「漬物グランプリ2024」法人の部 雄勝野きむらや「みずの実っこ」…
農産加工 2024.07.06全日本漬物協同組合連合会(全漬連)が主催、日本食糧新聞社が特別協力する「漬物グランプリ2024」の結果発表と各賞表彰式が4月27日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で実施された。法人の部グランプリには雄勝野きむらやの「みずの実っこ」(浅漬・キムチ部門)…続きを読む