コメビジネス最前線特集
コメ消費減が加速化している。人口減、少子高齢化、食の多様化などで、近年日本人のコメ消費は毎年10万tずつ減少しているが、今年はそれを大幅に上回る前年より22万t少ない713万t(農林水産省・速報値)と見込まれる。(佐藤路登世)
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◆コメビジネス最前線特集:健康米で新需要創造の動き 高値続きで消費が減少
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28コメ消費減が加速化している。人口減、少子高齢化、食の多様化などで、近年日本人のコメ消費は毎年10万tずつ減少しているが、今年はそれを大幅に上回る前年より22万t少ない713万t(農林水産省・速報値)と見込まれる。(佐藤路登世) 要因は、新型コロナウ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:作柄=北海道・東北で「やや良」
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28農林水産省が公表した20年産米8月15日現在の作柄概況は、北海道や東北でおおむね「やや良」、北陸で「平年並み」、関東や西日本で「やや不良」が見込まれている。 東日本を中心とした早場地帯19道県のうち、北海道と青森、岩手、秋田、山形で「やや良」。宮城…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:価格動向=業務用中心に販売減が加速
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●回復見込めず、厳しい状況続く 新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で、業務用需要が落ち込み、コメ販売が不振に陥っている。農林水産省が7月30日に公表した「米穀の取引に関する報告」によると、3~6月のコメ需要量は、中食・外食用で前年比8万600…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:有力スーパー・生協の販売動向=コロナ禍で明暗分かれる
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28日本食糧新聞社は8月中~下旬、全国の有力スーパー・生協のコメ販売状況に関するアンケート調査を実施した。回答のあった14社中8社で、前期の販売数量が前年を上回り、5社で前年割れ。今第1四半期は、数量が7社で前年割れ、6社で上回るなど明暗が分かれた(表参…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:東洋ライス コロナ禍で「金芽ロウカット玄米」急伸
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28東洋ライスは、精米関連機器とコメ事業の2本柱で展開。20年3月期は、売上高で前年並みの91億4500万円だった。 コメ事業は、独自開発した「金芽米」「金芽ロウカット玄米(ロウカット玄米)」が、「医食同源のコメ」として注目されている。期中は、ロウカッ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:アイリスフーズ 今秋、発芽玄米に参入 パック2品から
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28アイリスグループで食品事業を展開するアイリスフーズは、コロナ禍の巣ごもり需要で無菌米飯や包装もちなどが大幅拡大。主力のコメも、家庭用のウエートが高い上、一般的に精米がおいしく食べられる期間は、冬場で2ヵ月(夏場3週間)程度とされる中、常温で1年間の長…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:サタケ 高性能光選別機「スラッシュ」新発売
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28精米関連機器最大手のサタケは1日、精米工場など穀物加工業界向け、高性能光選別機「スラッシュVQS」シリーズを新発売した。10年に発売し、精米工場や共同乾燥調製施設で普及する「ピカ選グランド」の後継機で、最新技術と新機能を搭載し、選別性能が大幅に向上し…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:マルエー食糧 パックご飯のケース販売好調
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28家庭用の精米とパックご飯の宅配を展開するマルエー食糧は、無菌包装米飯の将来的な市場性をにらみ、製造設備を導入し内製化による差別化を図っている。新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要で今期、パックご飯のケース販売が好調に推移している。 無菌米飯…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:はくばく 裾野拡大目指しレトルトがゆ発売
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28精麦・雑穀のトップメーカーはくばくは、需要の裾野拡大に多方面から取り組んでいる。 今秋、「暮らしのおかゆ」シリーズでレトルトがゆ市場に参入。1日、「もち麦おかゆ」「五穀おかゆ」「発芽玄米おかゆ」を新発売した。病気や非常食だけでなく、日常食としてのお…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:エスアールジャパン 堺「藤デリカ」を傘下に
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●品質管理体制再構築へ 関西圏有力炊飯企業のエスアールジャパン(SRJ)は1日、大阪府堺市を本拠に置く藤デリカ全株式の60%を取得し筆頭株主となり、経営再建に取り組んでいる。 SRJは、エリア有力スーパー中心に寿司類やおにぎり、白飯などを提供し、…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:大塚食品 低糖質ごはん「マンナンヒカリ」定番へ
調理品・コメまわり品 特集 2020.09.28大塚食品が展開するコンニャク生まれの米粒状加工食品「マンナンヒカリ」は、“低糖質ごはん=マンナンヒカリ”というポジションの獲得を目指し、今秋冬も取り組む。糖質を気にして、ご飯の量を減らす傾向の中、「マンナンヒカリ」なら気兼ねなく食べられる、楽しく食事…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:ファンケル 発芽米、好調背景に新たな売場作り
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28ファンケルが発売する発芽玄米トップ商品「発芽米」は、コロナ禍での健康志向や家庭内食回帰で、今年に入って一貫して、前年比2桁増で推移している。同品の強化に乗り出し、新たな売場作りに取り組んでいる。 発芽玄米を知らない若年層にもメリットに関する認知度を…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:桃屋 「やわらぎの炊き込みごはん」がヒット
漬物・佃煮 特集 2020.09.28●「ごはんですよ!スティック」 新米・大陳フェアも 桃屋は「穂先メンマやわらぎ」の炊き込みご飯をTVCMで初めて紹介し、人気を上げている。炊飯器に一緒に入れて炊くだけのレシピはイメージしやすく、店頭販売を勢いづけた。海苔佃煮のトップブランドである「…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:有力卸動向=神明HD 今秋「おいしい玄米」パック投入
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28最大手コメ卸・神明ホールディングス(HD)の前3月期は、売上高で前年比3%減の2562億円となり、ウエートの高まった青果事業で、野菜暴落が響いた。米穀事業では、数量ベースで50万t弱となり、ほぼ横ばい。全農からの調達が難航する中、半量を他の調達ルート…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:有力卸動向=全農パールライス 第1四半期は減収増益
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●業務用落ち込む 全農パールライス(3月期決算)の今第1四半期は売上高285億6000万円となり、前年より700万円減少。精米販売数量は同1%増の7万9000t、税引き前当期純利益は同35%増の2億0500万円と微減収、大幅増益となった。 首都圏…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:有力卸動向=木徳神糧 備蓄優れた「ストックライス」を
粉類 特集 2020.09.28木徳神糧(12月期決算)は今第2四半期、コロナ禍による業務用需要の落ち込みを受け、営業利益で前年比51.1%、経常利益で同37.1%の大幅減益となった。期中売上高は540億4500万円で同5.3%減。米穀事業は同6.1%減の466億5800万円となっ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:有力卸動向=幸南食糧 チルド惣菜に参入、加工品強化
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28幸南食糧の今6月期は売上高で前年比7%増となり、増収増益で着地した。外食やスーパー・生協など新規取引先獲得の営業努力が功を奏した。加えて17年、コメを使った加工食品の製造・販売に参入し注力している。そこで産地銘柄米を同じ原料のおかゆと一緒に提案するほ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:有力卸動向=ライスフレンド 「玄米すうぷりぞっと」2…
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28ライスフレンドは在阪有力コメ卸グループの津田物産グループで、営業や販促業務を担う。前12月期は減収増益で着地。今期は、19年産米が5年連続で値上げとなる一方、コロナ禍で業務用中心の大幅需要減に見舞われる中にあって、商品アイテムの絞り込みや仕入れ合理化…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:元気寿司「魚べい神戸中央区役所東店」 関西初の都市型…
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28コロナ休業後、回転寿司は他業態の飲食店と比べ、業績回復が早い傾向にあった。元気寿司の法師人尚史代表取締役社長はその要因を「回転寿司にしかない楽しみ方がある」と分析。神戸市中央区に関西初の都市型店舗で、飛沫(ひまつ)防止対策を万全にした「魚べい神戸中央…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:コメ産地=北海道 多様化需要に対応
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28今年も新米シーズンに突入した。コロナ禍で試食付き店頭販促やイベントが行えない中、従来通りTVCMを中心としながらも若年層を意識し、SNSも活用するなどPR手法が多様化している。知恵を絞る各産地の姿をレポートする。(佐藤路登世) ●直播き「えみまる」…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:コメ産地=秋田県 新品種、22年秋登場
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●秋田米フラッグシップへ 秋田県では、「あきたこまち」を中心に「ひとめぼれ」「めんこいな」など多様な銘柄を生産し、消費ニーズに対応する。目下、コシヒカリを超える食味を追求した秋田米のフラッグシップ(最上位)となる新品種開発を進め、ネーミングが全国公…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:コメ産地=新潟県 「新之助」PR強化
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●関西へ販促エリア拡大 需要に応じたコメ作りを推進する新潟県では、主力「コシヒカリ」と「こしいぶき」中心の家庭用に加えて、業務用で人気の「みずほの輝き」「ゆきんこ舞」、多収品種「あきだわら」「つきあかり」など多様な銘柄を生産する。 全農新潟県本部…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:コメ産地=岩手県 「銀河のしずく」「ひとめぼれ」特A…
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28岩手県では、日本穀物検定協会主催「19年産米食味ランキング」で、同県の「銀河のしずく」と「ひとめぼれ」が、最高ランク「特A」を獲得した。 岩手米ブランド確立を目指し、「環境と共生する安全・安心」「高品質・良食味米」「安定供給」に取り組んでいる。安全…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:コメ産地=山形県 雪若丸、認知向上へ
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●関西でPR活動注力 山形県が「つや姫」でトップブランドの地位を確立した取組みが、全国産地のビジネスモデルとなっている。 この弟君と位置付ける「雪若丸」、業務用中心に最も生産量の多い「はえぬき」など多様な銘柄を揃え、県を挙げてのブランド化戦略が強…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:コメ産地=宮城県 ユーザーニーズに対応
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28●ブランド化戦略推進 宮城県では、適度な粘りで人気の「ひとめぼれ」が全作付面積の76.7%を占めるほか、あっさり食感の「つや姫」や、寿司・和食料理人に不動の人気を誇る「ササニシキ」、18年に本格デビューした「だて正夢」、高栄養と良食味を兼備した玄米…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=家庭用中心に大幅拡大 増える手作り派けん引
粉類 特集 2020.09.28国産米粉市場が順調に拡大している。19年米粉用米需要量は前年比12%増の3万5000tに達した。さらに今年に入って、コロナ禍巣ごもり消費で、家庭用中心に大きく拡大した。(佐藤路登世) 食品需給研究センターの調査結果では、新規米粉生産量(グラフ)が、…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=グルテンフリー料理教室主宰・大塚せつ子氏
粉類 特集 2020.09.28グルテンフリーにこだわり、米粉を使ったおいしいパンや料理の作り方を教える、東京・原宿でグルテンフリー料理教室を主宰する大塚せつ子氏。日本米粉クッキング協会や日本グルテンフリークッキング協会の代表も務める、この分野での第一人者だ。「日本には素晴らしいコ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=みたけ食品工業 家庭用が大幅伸長
粉類 特集 2020.09.28●巣ごもりニーズけん引 みたけ食品工業は、米粉に先進的に取り組む中で、家庭用にも注力。コロナ禍の巣ごもり需要で4~6月、「パンケーキミックス」など主力品は前年比8倍以上の売上げとなった。7月以降は落ち着いてきたものの順調に推移している。 同社は、…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=波里 加工品需要底上げ
粉類 特集 2020.09.28●砂糖不使用ミックス追加 家庭用米粉のトップメーカー・波里は、新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要で、家庭用の米粉製品に加え、コメ麺や米粉パンケーキミックスなど加工品が好調な伸びを示した。直近では、落ち着いてきたものの、需要の底上げが図られ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=日の本穀粉 FSSC22000を取得
粉類 特集 2020.09.28●輸出強化へ向けて弾み 穀粉最大手日の本穀粉は、米粉製品を「WAKONA」ブランドで展開。「令愛」上新粉を年初に発売し、和菓子職人を対象に講習・試食会を実施するとともに、流通対象キャンペーンの実施などで拡売に努め、成果を挙げた。品質面でも、コメの風…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=小城製粉 家庭用米粉新ブランド「KOMEKO」…
粉類 特集 2020.09.28小城製粉は、地元鹿児島名産品かるかん饅頭専用粉が強みの和菓子用米粉老舗企業で、米粉100%でノングルテンパンやパイが焼ける技術を開発した。旺盛な手作り需要に対応し今秋、家庭用商品を発売。米粉(パン用とケーキ菓子用米粉)2品に加え、水で軽くこねて電子レ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=熊本製粉 「九州ミズホチカラ米粉」順調にファン…
粉類 特集 2020.09.28●Webで情報発信 熊本製粉は、独自性のある商品を多く展開し、九州地区だけでなく、日本の米粉産業をけん引している。代表するのが、米粉商品としては珍しい原料品種を特定した「九州ミズホチカラ米粉」で、一般流通でも販売。ミズホチカラとは、熊本県をはじめと…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=群馬製粉 ECに一層注力
粉類 特集 2020.09.28●「おうちで米粉のパンケーキ」もちもち食感で 群馬製粉は、洋菓子用米粉「リ・ファリーヌ」を業界に先駆け発売し、専門店中心に普及させるなど、BtoBで展開してきた。また、家庭での米粉普及の加速化を受け、昨年からインターネットや一部スーパーで販売する商…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:米粉=西村機械製作所 粉砕機で需要創造貢献
粉類 特集 2020.09.28●ハード・ソフト両面から支援 西村機械製作所は、でんぷん損傷が少なく微細製粉が特徴の気流粉砕機「スーパーパウダーミル」が強みで、パンやスイーツなど新規用途の加工に向き、米粉需要創造に貢献している。さらに、技術力プラス、全国各地の米粉活用事例やノウハ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:JA北河内 エコレンゲ栽培米を住民の誇りに
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28枚方・交野・寝屋川・門真・守口市の大阪東北エリアで、地元産ヒノヒカリを使った「しあわせのれんげっ娘」が、地域住民の間で人気だ。同エリアを管内に展開するJA北河内が、生産から販売、6次産業(加工)、ブランド化まで一貫して取り組む「エコレンゲ栽培米」で、…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:ホクレン 直播栽培に注力 安定生産でき食味も良好
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28生産者の減少や高齢化に直面する日本農業にあって、省力化は必須だ。切り口の一つに、水田に直接種子を播(ま)く直播栽培があり、生産面積の広い北海道ではホクレンが中心となり、道内の将来的な水田面積維持を目指し、積極的に取り組んでいる。専用品種として、冷凍ピ…続きを読む
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コメビジネス最前線特集:外出自粛で炊飯器の販売好調 家庭炊飯増を裏付け
コメ・もち・穀類 特集 2020.09.28コロナ禍の外出自粛で、家庭炊飯は間違いなく増えている。市場調査データによると、6月の家電品の利用頻度を1月と比較すると、炊飯器の利用が「増えた」と答えた人は27.1%に上り、「減った」3.5%を大きく引き離したことが、裏付けている。 炊飯器の販売も…続きを読む