コメビジネス最前線特集2024

粉類 コメ・もち・穀類 2024.10.16
コメビジネス最前線特集2024

 コメビジネスを取り巻く環境は、需要減から需要増、コメ余りからコメ不足、安値から高値へと状況が劇的に変化、業界はもとより消費者までが翻弄(ほんろう)されている。農林水産省公表「コメの基本指針」では、6月までの年間需要実績が702万tに上り、3月の需要量見通しと比べ11万t増加。特に家庭用の伸びが高く、総務省の家計調査によると、コメの購入数量が3月、前年比5.6%増、4月に同2.9%減少したものの、5月同9.4%増、6月同9.7%も伸長している。食品全体の値上がりが背景にあり、消費者物価指数が20年を100とすると、コメは21年96.8、22年92.6、23年96.1と値下がりを続け、米価が上がった今年の1~7月で103.9。一方、食料全体では今年の同じ期間で116.1、パン121.2、麺類121.8であり、コメがほかの食品と比べ値上がり幅が緩やかなためだ。(佐藤路登世)