関西四国新春特集

コメ・もち・穀類 2020.01.30
関西四国新春特集

 令和の新時代が幕開けした。中東情勢の不安定から始まり、中国の新型コロナウイルス問題、続いている米中経済情勢、英国のEU離脱決定と、世界経済と政治、社会情勢はより一層、不確実な時代に入った。
 日本経済も昨年の消費増税でのインパクトが残る中、これから人口減、人口構造の変化での需要変化、労働力市場の新しい対応が迫られる変換期に入っている。さらに独自性、地域性、社会性が求められており、例えば産官学連携での開発、市場研究をはじめ1国、1企業でない、よりグローバルな取組みが50年、100年先にも社会から必要とされる企業の条件になってくることは間違いないだろう。
 今年はオリンピック・パラリンピックイヤーだが、関西ではそれ以降の国家プロジェクトの関西万国博覧会が大阪・夢洲で25年4~10月に開催される。大阪での開催は1970年以来55年ぶり、経済波及効果は試算だが2兆円を予想し、ポスト、オリ・パラの関西経済の推進力になるものと期待されている。前年の24年には大阪駅周辺の再開発の一大プロジェクト「うめきた2期」が完成する。4万6000平方mの広大な大阪駅隣接地に森(都市公園)を作り、それを核にして周りに商業施設、オフィス、ホテル、分譲住宅が造られる。緑の少ない大阪の一等地に「みどりとイノベーションの融合」の理念でのプロジェクトだ。
 これら開発、イベントの波及効果を、地域食品産業の基盤拡大にどう結びつけていくのかが今後求められてくるだろう。(関西支社長=大居政光)