セブン&アイのPB「セブンプレミアム」は、従来のPBとは一線を画した=07年の記者発表会
食品小売の80年の歩みは、業態と企業の栄枯盛衰の歴史だった。食糧難だった戦中・戦後の配給統制の時代を経て、食品スーパー(SM)や総合スーパー(GMS)が登場し、セルフサービスとチェーンストアシステムを武器に百貨店を凌ぐ存在に成長。続いてコンビニエンスストア(CVS)が勃興し、さらにドラッグストア(DgS)も台頭して業態間競争が激化した。そうした中で、20年春から国内で感染拡大した新型コロナウイルスが企業にデジタル技術を駆使した新たな小売の姿を引き出すトリガーになった。(山本