全国麺類特集

麺類 2022.05.31
全国麺類特集

 麺類市場はコロナ禍の生活が3年目を迎え、新しい局面を迎えている。国内の消費動向が変化していきそうな中で、国際的な問題を含んだ原材料の高騰によるものだ。国内の環境に目を向けると、コロナ禍は続いており、東京では新たな感染者が4桁を超えているが、5月上旬の時点で緊急事態宣言やまん延防止等重点措置など、新型コロナウイルス感染拡大に対する政策が出されていない状況だ。感染者が出ているため、コロナ禍前のような生活というわけにはいかないが、少しずつ旅行や外食など、人の動きが出てきている。そのため、これまでは家庭用需要が順調で、業務用が伸び悩んでいたが、業務用の回復が期待される分、家庭用の需要が減少すると予想されている。
 ただし、引き続き新規感染者が出ていることやマスク着用の生活、テレワークの継続など、新しい生活様式が浸透してきている。そのため、コロナ禍でも過去2年と比べて違った一年となりそうだ。その要因の一つとなりそうなのが価格改定だ。原材料の高騰に加え、包装資材や物流費、人件費、エネルギーコストなども上昇していることが背景となっている。加工食品の100以上のカテゴリーで値上げが行われているため、食品全体の課題となってきている。麺業界では乾麺、生麺、冷凍麺、即席麺のいずれも価格改定を発表しており、新価格の浸透と需要への影響は今後注視していかなければならない。