海外日本食 成功の分水嶺(195)酒類輸入卸販売業「バッカス・グローバル」〈上〉

外食 連載 2024.07.31 12799号 04面
バッカス・グローバル社が日本酒の輸入のために新設した保冷倉庫。常時 -5~ -10度Cに保たれている=タイ・バンコクで小堀晋一が6月17日写す

バッカス・グローバル社が日本酒の輸入のために新設した保冷倉庫。常時 -5~ -10度Cに保たれている=タイ・バンコクで小堀晋一が6月17日写す

 ●生酒の輸出にチャレンジ
 きっかけは、海外で味わった一杯だった。「日本では芳醇甘口で銘酒と知られたこの酒が、どうしてここまで味が劣化してしまうのか」。「この酒」とは、江戸時代に創業した老舗日本酒メーカーが生産した著名な一本のこと。飲んだ場所は、日本の蔵元から遠く離れた異国の地。日本酒の普及活動に努める著名人がそう語ったという逸話が、タイなど海外の酒類業界で広く語り伝えられている。
 話はさらに続く。この著名人はその後、自身の

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら